広島大学の取り組みが評価されました!THE大学インパクトランキング2020THE大学インパクトランキングとは? 4月22日、イギリスの高等教育専門誌『Times Higher Education』が「THE大学インパクトランキング2020」を発表した。広島大学は、総合スコア75.4-83.3、世界順位101-200位の評価を受け、昨年の総合スコア53.7-64.5、世界順位201-300位からスコア、順位とも躍進した。目標別に見ると、目標6(安全な水とトイレを世界中に)が20位、目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)が52位、目標12(つくる責任つかう責任)が60位、目標11(住み続けられるまちづくりを)が65位、目標3(すべての人に健康と福祉を)が98位と、SDGs17項目のうち5項目で世界トップ100入りした。 また、国内では目標4(質の高い教育をみんなに)と目標6(安全な水とトイレを世界中に)、目標11(住み続けられるまちづくりを)の3項目でいずれも1位を獲得。総合スコアでも北海道大学、東京大学、東北大学に次ぐ4位となり、昨年の14位からアップした。大学の社会貢献度をSDGsに基づいて評価した世界ランキング。教育や研究力を重視する従来とは違い、社会貢献を指標にした新しい大学ランキングで、各大学は強みとなる目標を選んでエントリーできる。総合スコアは、得点の高かった3つの目標(目標17を除く)の得点と目標17の得点を組み合わせたもので、個別の目標ごとのランキングも発表される。https://www.timeshighereducation.com/昨年より大きくスコアを伸ばし、国内総合4位に平和で持続可能な社会を学術面から支える金子 慎治大学院人間社会科学研究科 教授NERPS拠点長/副学長(グローバル化推進担当) 今回のTHE大学インパクトランキングは、広島大学の研究力と地域連携が大きく評価された結果だと考えています。特に「Town & Gown 構想」をはじめとした東広島市と一体となった取り組みは、今後も大きくスコアを伸ばせるプロジェクトとして期待しています。 本学のSDGsに向けた取り組みは「FE・SDGsネットワーク拠点(NERPS)」が中心的役割を担っています。SDGsの拠点と言うと、啓発や広報活動を担う機関が多いですが、NERPSは国際的な研究拠点を目指しているのが特徴です。特に平和と持続可能性について学際的な視点から考える超学際研究「Peace and Sustainability」の推進に力を入れており、この1年間でNERPS発の学術論文を10本以上出しています。SDGs達成に向けた啓発や広報は、行政やNGOでもできる取り組みですが、学術的な貢献は大学にしかできません。高い研究力を備えた総合大学であるとともに、「平和を希求する精神」を基本理念に持つ大学として、平和で持続的な社会に研究で貢献することは重要な役割だと考えています。 現在、NERPSでは学内の研究者と世界中の研究者をネットワーク化した国際的な研究クラスターの形成に取り組んでいます。取り上げるテーマは①資源の管理②デジタルテクノロジーの普及③気候変動や紛争によるマイグレーション(移民)④ガバナンスの4つ。各テーマに関連した平和と持続可能性について追究しています。また、それらの研究に共に取り組む海外の共同研究者も募集中です。 今回のTHE大学インパクトランキングでは大きくスコアを伸ばしましたが、ランキングに一喜一憂せず地道な取り組みを続けていくことが重要です。2020年の本学のSDGs意識調査では、NERPSの知名度はまだまだ低い一方で、NERPSの活動に関わりたいと答えてくれた学生が一定数いました。本学の構成員はSDGsへの関心が高く、きっかけさえあればSDGsに関する研究や取り組みがさらに加速するでしょう。NERPSでは、そのきっかけとなるような支援・活動を行っていきたいと思います。NERPS拠点長よりメッセージ国内順位123444449999985.385.183.775.4-83.375.4-83.375.4-83.375.4-83.375.4-83.368.2-75.368.2-75.368.2-75.368.2-75.368.2-75.3767797101-200101-200101-200101-200101-200201-300201-300201-300201-300201-300北海道大学東京大学東北大学広島大学京都大学立命館大学筑波大学早稲田大学名古屋大学名古屋市立大学岡山大学信州大学山口大学3つのゴールで世界順位大学総合スコア国内1位大学が力を入れたい目標4、16が強調されたロゴマーク10Hiroshima University Magazine
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