HU-plus(Vol.5)2018年1月号
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越智:先生に最初にお目にかかったのは首相公邸。エジプトの大統領もいらっしゃったときの食事会でした。同じテーブルにエジプト出身者で初めて関取になられた大砂嵐さんもいらっしゃいましたね。吉村:実は、相撲はエジプトが起源と言われています。狛犬、菊のご紋、唐草模様、お祭りや神輿(みこし)もそうです。エジプトからメソポタミアに行って、メソポタミアからペルシャに行って、ペルシャからインドに行って、インドからヒマラヤを越えて中国に行って、朝鮮を経由して北九州に入って来たのです。越智:ルーツはエジプトにあるのですね。先生は1966年にエジプトに行かれてから51年間、相当なエネルギーをエジプトでの発掘や研究に投入されてきたということですが、そもそもなぜエジプトに興味を持たれたのですか。吉村作治よしむら・さくじ●東日本国際大学学長、早稲田大学名誉教授1943年東京都生まれ。専門はエジプト美術考古学、比較文明学。1966年、アジア初のエジプト調査隊を組織し、発掘調査を始めてから約半世紀にわたり調査・研究を続けている。74年のルクソール西岸魚の丘彩色階段の発見により一躍注目され、その後も200体のミイラ、太陽の船、未盗掘墓の発見等、エジプト考古学史上に数多くの足跡を残している。公式ホームページ:吉村作治のエジプトピア日本における「エジプト考古学の第一人者」であり、現在は東日本国際大学(福島県いわき市)の学長である吉村作治先生と、世界トップ100の総合研究大学を目指し、エジプトとのつながりも深い広島大学の越智光夫学長が対談しました。グローバル化が進む時代に大学を率いるトップ同士、エジプトについて、これからの取り組みについて熱く語り合いました。吉村作治氏吉村作治氏東日本国際大学 学長東日本国際大学 学長003

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