HU-plus(Vol.4)2017年8月号
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界遺産で名高い宮島にはもう一つ、時代の流れの中に埋もれてしまった遺産がある。「室浜砲台跡」。島の西側、大野瀬戸がいちばん近くに見える室浜にある。この場所は広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所が所有する土地の一部だ。まずは実験所へ向かって宮島水族館のそばにある大元公園から散歩をスタート。海からの風が潮の匂いを運んで来て心地いい。道は整備されているが、緩いアップダウンが続き、次第に道幅は狭くなっていく。高い樹木が空を覆うほど茂ったところも。夏の木はあっという間に伸びていくようだ。世歩いている約4kmの道はかつて砲台へ続く軍用道路で、現在は広大の植物観察路。道の両側の森林を含む土地を広大が所有し、生物学とくに植物や植生について調査・研究をしている。敷地内は「自然植物園」として一般の人にも公開しているため、観察など自由に立ち入ることができ、この日もリュックサックを背負った数人とすれ違った。実験所が近づくと、植物の名前を書いた小さなプレートが目につくようになり、確認しながら歩くのも楽しい。8月上旬にはヤマモガシの白い花が満開になるそうだ。今キャンパス 散歩大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所017
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