HU-plus(Vol.2)2017年1月号
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「カルシウム黒豆」●株式会社イシカワ骨や歯の形成に必要な成分をおいしく摂取する。 骨量や骨密度の減少で、骨がもろくて弱くなる疾患が骨粗しょう症。骨折や歩行障害などにもつながり、日常生活にも支障をきたします。加齢とともに患者数も増えていく疾患で、いち早く超高齢社会へと入っていく日本では社会問題にもなっています。 今回の株式会社イシカワの「カルシウム黒豆」の開発も、ある女性社員の骨粗しょう症による骨折がきっかけでした。「カルシウム不足が原因なら、イシカワの主力商品である豆菓子を使って、美味しくカルシウムが摂取できる商品はつくれないだろうか」と商品開発がスタートします。ここに、広島大学大学院医歯薬学総合研究科の丹根一夫教授(当時)が加わります。 丹根教授は骨や歯の専門家です。研究室で開発した骨粗しょう症マウスを用いたさまざまな実験・検証を行いました。その結果、骨や歯の形成に必要なカルシウムが体内に吸収されるには、カルシウムとマグネシウムの割合2:1が理想的であるという結論に行き着きます。マウス試験では、骨密度のアップ率20%超という数字も出しました。こうして、広島大学と共同で栄養機能食品として特許を申請し、「カルシウム黒豆」の販売を2009年6月からスタートさせました。 このたび話を伺った石田専務取締役は「これからの課題は『カルシウム黒豆』で蓄積したノウハウを、次の商品開発にいかに活かしていくかということ」と新商品開発の目標を語っておられました。イシカワの「カルシウム黒豆」骨密度を増加させる「カルシウム黒豆」。成人女性に必要な1日分のカルシウムの5~8割を一袋で摂ることができます。現在、ヨーグルト、抹茶、カカオの3種を販売。主原料の黒豆やカルシウムを含んだ牡蠣殻は国産です。広島大学と地域の企業との共同研究で生まれた地域連携商品をご紹介します。LINEの「友だち追加」から右記のQRコードを読み取って登録!次号(Vol.3)は、2017年4月発行予定です。専務取締役の石田秀彦さん。廿日市工場の工場長も兼任されており、「カルシウム黒豆」の成長も、その目で見てこられました。030

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