HU-plus (vol.12) 2020年度5月号
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大学院国際協力研究科博士課程前期の石川太陽さん(2019年度修了)が、2019年12月、スウェーデンで開催されたストックホルム国際青年科学セミナーに参加しました。このセミナーは、ノーベル財団の協力で、スウェーデン青年科学者連盟がノーベル賞週間に合わせて毎年開催するもの。世界各国から集まった代表学生が、ノーベル賞授賞式祝宴に参加するほか、研究発表やディベートなどを通じて国際交流を行います。日本からは、公益財団法人国際科学技術財団が毎年2人の代表学生を派遣しており、今回は石川さんの他に、東京大学の大学院生が参加しました。国際協力研究科の石川太陽さんが日本代表でストックホルム国際青年科学セミナーに参加大学院人間社会科学研究科の富川光准教授は、沖縄美ら海水族館、トロムソ大学(ノルウェー)との共同研究によって、世界最大の魚類ジンベエザメの口の中から新種のヨコエビを発見しジンベエドロノミと命名しました。ジンベエザメに付着するヨコエビの発見は、世界で初めてです。ジンベエドロノミは寄生しているわけではなく、ジンベエザメの口腔内が生息場所として快適だったのではないかと考えられます。今後、ジンベエドロノミの生態や分布、遺伝構造などを明らかにすることで、ヨコエビをはじめとする小型無脊椎動物の生活場所の進化の謎の一端が明らかにできると考えます。ジンベエザメの口の中から新種のヨコエビ発見大学院先端物質科学研究科博士課程後期の山根悠さん(2019年度修了)が「第10回(令和元(2019)年度)日本学術振興会育志賞」を受賞しました。授賞対象となった山根さんの研究課題は「Pr希薄系における単サイトの非フェルミ液体的挙動」。大学長または学術団体の長から推薦のあった175人の大学院博士課程学生の中から、今年度は18人が受賞。広島大学では、今回が3人目の受賞となります。先端物質科学研究科の山根悠さんが「日本学術振興会育志賞」を受賞エジプト18大学73人の医学生たちと交流実習見学やダヴィンチ体験も広島大学の協定先を含むエジプト18大学から73人の留学生が、2月3~7日と2月10~14日の2班に分かれて、霞キャンパスを訪れました。医学部では、講義や研究室訪問の他、解剖実習を見学。大学病院では、最新の手術支援ロボット「ダヴィンチ」の操作を交代で体験するなど、高度な医療技術に触れました。新型コロナウイルスに関する特別講義では、熱心な質問がありました。本学の学生や教職員との懇親会も行われ、日本とエジプトの交流を深めました。カイロ大学で使った白衣姿の越智学長と握手。(一番右は、次男のアムルさん)本学へお越しの皆さまには、ご理解とご協力をお願いいたします。広島大学は全面禁煙ですエジプトの柔道家で1984年ロサンゼルス五輪銀メダリストのモハメド・ラシュワンさんが1月21日、越智学長を表敬訪問し感謝の言葉を伝えました。長年の競技生活で膝を痛めていたラシュワンさんは、2019年4月に越智学長がエジプトを訪問した際に診察を受けました。膝関節外科の第一人者である越智学長は、愛知医科大学病院に勤務する、広島大学出身の出家正隆教授を紹介。同年12月に出家教授の手術を受けたラシュワンさんは、杖を使いながらも歩けるようになるまでに回復しました。ラシュワンさんはロサンゼルス五輪の柔道男子無差別級決勝で、山下泰裕氏(現JOC会長)と対戦。試合には敗れたものの、表彰台に上がる山下氏に手を差し伸べた姿が世界から称賛され、国際フェアプレー賞に選ばれました。元オリンピック柔道エジプト代表モハメド・ラシュワンさん 越智学長に感謝の表敬訪問吉野彰先生(2019年ノーベル化学賞受賞)と石川さん(右)新種のヨコエビ「ジンベエドロノミ」26Hiroshima University Magazine

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