私もです広島大学を卒業・修了後、各業界で活躍されているOB・OGの方々に学生がインタビュー。現在のお仕事と大学時代を語っていただきました。広大広大学生レポ! 政経学部時代の成績はぼちぼち。学食に行くことを目指して通っていましたから(笑)。学生の頃から地元の広島で就職したいと考えており、在籍していた政経学部の学びも生かせる地方公務員を目指すようになりました。広島市役所に入職したのは1980年。ちょうど広島市が政令指定都市となり、新しい組織ができた時です。 なかでも思い出深いのは広島新交通1号線、通称アストラムラインと呼ばれる新交通システムの建設事業です。「3カ月以内に国土交通省から免許を取得すること」といった目標だけが与えられ、その他の情報やノウハウは何もない状態からスタート。おかげで自分でゼロから調べ、考え、仕事を組み立てる力が鍛えられました。開通後に地域住民の方から、喜びの声が届いた時はこの仕事をして本当に良かったと思いましたね。また、都市整備局時代に手がけた宇品地区のにぎわい創出事業は私自身が発案したもので、自分で考え、行動すれば仕事はこれほど面白いのかと実感しました。来年広島で開催の全国都市緑化フェアの準備にも力を入れています。 現在は副市長として、局長たちから相談を受けて指示を出したり、経済界や議員の方々とお会いして市政についてご意見を伺ったり、市の方針を説明して相互理解を深める活動も行っています。副市長の仕事を一言でまとめるなら、市長を支えること。松井一實(かずみ)市長の掲げるビジョン、「世界に誇れる『まち』広島」の実現に向けて、その想いを部下をはじめとする多くの方々に伝えることを最も大事にしています。 広島市役所には現在、部長・局長以上の幹部職が約170人在籍していますが、そのうち約80人が広島大学出身者です。また、市役所の研究会や審議会メンバーには必ず広島大学の先生がいらっしゃいますし、専門分野のアドバイスを求めて研究室に伺うことも多く、広島市役所と広島大学との関わりは深いですね。市のウェブサイトのトップページに広大のリンクが掲載されていますよ。 これから公務員を目指す学生さんには、ぜひ自分の意見を積極的に伝える力を磨き、組織をより活性化させて欲しいと思っています。そして学生のうちにできるだけ勉強して、人生や仕事の可能性を広げてください。 公務員は、より直接的に、人々に役立つ事業ができる仕事です。特に市役所は市民との距離が近く、目の前の人の笑顔で仕事の成果が実感できます。また、公務員は総合商社と言えるほど幅広い仕事の機会があるので、多様なことに挑戦したい人にもお薦めです。世界に誇れる「まち」の実現に向けて市長を支え、多くの人との橋渡しを行う岡村 清治広島市副市長さんおかむら・せいじ/広島大学政経学部法律政治学科(現法学部)1980年度卒業。1980年に広島市役所に入職。市内8つの区役所を統括する課に配属され、区民文化センターを設置する業務を2年間担当。その後は財政局、道路交通局、都市整備局と2、3年おきに異動しながら交通政策や都市開発などを担当。都市整備局次長や財政局長を歴任し、企画総務局長を経て2017年4月より副市長を務める。市民の笑顔や幸せを目標にして多様なことに挑戦できる法学部1年さん山本 千尋Report学生広報ディレクター岡村副市長は風通しの良い職場を大切にされる気さくな方でした。学生時代には自分の専攻だけにこだわらず、興味のある分野の勉強をされてきたそうです。私も学生という時間を、好奇心の赴くまま、学びに貪欲に過ごしたいと思いました。19
元のページ ../index.html#20