HU-plus (vol.10) 2019年度8月号
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広島県などが主催するイベントで、小児・乳児の一次救命処置講習を実施講習会で伝える、身近な命を救うためにできること 霞キャンパスの医学部生、薬学部生を中心に活動する、医療系サークルHALS。心臓マッサージや人工呼吸法、AEDの使用方法など、一次救命処置(BLS:Basic Life Support)の講習会を開催しています。「講習を通して、子どもからお年寄りまで幅広い年代の方とお話できることが魅力の一つ。相手に合わせた分かりやすい説明を心掛けています」と語るのは、代表の安部倉萌さん(医学部5年)。霞祭やオープンキャンパス、学外のイベントなどで活動するほか、大学職員対象の講習会を担当したり、マラソン大会に救護サポーターとして参加したりしています。「受講者の声を聞くと、自分たちの活動がBLSの普及につながっていると感じます」。いざという時、身近な命を救える人が一人でも増えるように、今後は講習会の場をさらに広げていきます。HALS (Hiroshima Activities for Life Support)研究室の学生はワカメの収穫も体験しました広島大学生まれ、安芸灘育ちの養殖ワカメInformation 呉市の下蒲刈島に程近い清澄な瀬戸内海で養殖されている「安芸灘わかめ」。生産者の広漁業協同組合青年部は、温暖化の影響などで、養殖ワカメの種苗が入手し難くなったことから、独自に生産方法を模索。近年、注目されているフリー配偶体(※)による採苗方法について、加藤亜記准教授の研究室に相談しました。ワカメの種苗をフラスコ培養していた同研究室は、その一部を広漁協青年部に提供、2018年から共同開発が始まりました。19年3月、呉市沖で養殖に成功して初出荷。地元紙に取り上げられるなどの反響がありました。屋内で培養するため、従来の方法と比べて、短期間で安定的に種苗を生産できます。「今後は、広漁協青年部の皆さんの技術習得支援や、新しい品種・系統の開発に協力したい」と、さらなる可能性を加藤准教授は語ります。統合生命科学研究科 竹原ステーション(水産実験所) 加藤 亜記 研究室 × 広漁業協同組合青年部つながる! ひろがる!ひろしまの輪広島大学と地域の皆さんの間につながりが生まれ、広がる中で、新たな発見がきっとあるはず。「ひろしまの輪」では、地域の皆さんと広島大学で一緒に取り組む活動やさまざまなイベント情報をお届けします。プロジェクトメンバー:統合生命科学研究科 加藤准教授・学生3人、広漁協青年部2人、          広島県農林水産局水産課1人「安芸灘わかめ」(「広島県産応援登録制度」登録商品)連絡先:広漁業協同組合青年部 代表・沖田和博さん(電話/FAX 0823-76-5545) Informationhttps://home.hiroshima-u.ac.jp/hals/home.html https://www.hiroshima-ouen.com/317※フリー配偶体ワカメが生殖時に作る配偶体をフラスコ内に浮いた状態で培養したもの。活動メンバー:教員2人、学生28人(学外からの参加者3人を含む)活動日:毎週火曜日(さらに月1回程度イベントでの講習会実施)主な活動場所:霞キャンパス スキルスラボ27

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