ブックタイトル主体的に学ぶ力を育成する授業を!

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概要

主体的に学ぶ力を育成する授業を!

けましょう。場合によっては,上述したルーブリック作成のように,さらに細かい採点基準・要領を箇条書きにまとめておくと便利です。(6) 授業時間外の学習を促す事例 単位制度の実質化を進めるためには,授業時間外の学習を学生に意識させることが重要です。ここでは,授業時間外学習を促す事例を紹介します。 ・ 学生が毎回宿題をすることを習慣づけるために,適切な分量の課題を与えるなど,授業時間外学習の内容を事前にシラバスに示しておきましょう。 ・ 学習した内容にかかる小テストを次回の授業で行うことを告知し,復習をしておくように指示しましょう。授業の進め方や,授業に対する理解度を把握します。また,コメントをつけて返却するなどフィードバックを行えば,さらに学習意欲を高めることが期待できます。 ・ Bb9 というオンライン学習支援システムが利用できます。これを用いることで,授業時間外での小テストや反転授業としての自主学習等も行わせることが可能です。 ・ その他にも,予習を行わなければならない協同学習1の方法もありますので,ご参考にしてください。(7) アクティブラーニングの事例 自主的な学習として,最近,アクティブラーニングを多用するべきとよく言われています。アクティブラーニングとは何でしょう?文部科学省の用語集には,「教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり,学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称」とされています。つまり,一方向的で無ければよいのです。捉え方として,1)学生が聴くこと以上に(授業に)参加すること。2)情報の伝達よりも学生の能力発達に重きを置くこと。3)学生が高度な思考に関わること(分析,統合,評価)。4)学生が活動に関わること(例えば読むこと,議論すること,書くこと)。5)学生が自身の判断や価値観に基づいて探求できることとなっています。その手法は何も新しいことでは無く,例えば以下のようなものもアクティブラーニングと言われています(中井 2016,162-175頁)。○ディスカッションを導く技法の例 ・シンク・ペア・シェア・・・段階的に議論させる技法。あるテーマについてまず一人で考えさせ,隣同士のペアでお互いの考えを共有し,さらに全体で共有する。 ・ラウンドロビン・・・段階的に議論させる技法。個人で考えた後,グループ内で順番に全員が意見を述べて共有する。 ・バズ学習・・・小グループごとに議論させる技法。あるテーマについて6人のグループで6分間の議論を行った後,全体としての結論をまとめていく。6・6法。バズとは蜂の羽音。 ・ディベート・・・あるテーマについて異なる立場に分かれて,交互に立論,質疑応答,反論などを行う方法。○書かせて思考を促す技法の例 ・ミニッツペーパー・・・授業終了時に学生にコメントを書かせる技法の一つ。数分で記入。 ・大福帳・・・授業終了時に学生にコメントを書かせる技法の一つ。授業期間中を通じて同じ用紙にコメントを書かせ,さらに教員がコメントを書き込んでいく。 ・ピア・エディティング・・・学生がペアとなり,お互いに作成した文書にコメントし合う技法。6