ブックタイトル主体的に学ぶ力を育成する授業を!

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概要

主体的に学ぶ力を育成する授業を!

あとがき カリキュラムや授業内容の充実については,社会の変化を的確に受け止め,大学教育に求められているものは何かを常に念頭に置きながら,それを自らの教育理念・目的に照らして,継続的に改善していくことが期待されています。 また,教育方法の改善については,学習意欲や目的意識の希薄な学生に,主体的に学ぶ姿勢・態度を持たせることが重要です。双方向型授業やアクティブラーニングに参加する機会を設けるなど,今後も教育方法の点検・見直しをすることが求められています。… さらに,FD を踏まえた上で授業を進めるにあたって重要な視点としては,以下の3つに分けることができます。 ①…学生が置かれた状況や変化に対する理解(学生の学習に関する動機づけを高めること) ②…教員の教え込み(教授)から学生が何を身につけたのか(修得)という学習者中心の発想への転換 ③ …ICT は教育方法の改善には有効に活用されているが,さらにこれを教育内容の改善に繋げていく努力が必要 第一の点は,今の学生に対する理解を深めることです。それは価値観や解釈の多様化といったマクロな視点と現在の履修状況や授業に対する意欲といったミクロな視点まで広範な理解が必要となります。 第二の点は,授業を通して学生にどのような知識や能力を身につけさせるのか,といった修得能力の基準を明確化することです。これをきちんと明示すれば学生にとっても授業内容が理解しやすく,教員も授業内容が明確になります。さらに,学生に知識の応用展開能力を培わせることで,卒業後も自身で主体的な学びを続けることができるような人材を育成することが可能になります。 また,第三の点に関連して,最近では反転授業(fl…ipped…classroom)という,知識を教授する場所は講義室外(自宅などで講義のビデオを聴講あるいは教科書や参考書などを予習する)で行い,講義室内では事前に講義室外で学習した知識を用いて,グループワークやディスカッションにより知識の応用,活用を行わせる授業形態も,アクティブラーニングにとって重要であるという紹介もされています。 クリッカーやe-learning などのICT の活用ですが,これは教育方法の改善には有効だと考えられますが,そこから授業内容そのものの改善に活用していくことが望まれます。学生との双方向型の授業が求められるのはまさにこの部分です。学生のニーズをしっかりと把握することで,授業内容の改善が可能となり,より良い授業を展開できるのはないでしょうか。 最後に, 広島大学では, 平成27 年度から新入生へのPC(personal…computer)必携化が始まっています。卒業生が活躍する今後の社会においては,PC やICT 機器を使いこなして社会人基礎力を発揮しなくてはならないでしょう。そのような能力も,大学教育において学生達に培わせることが必要な時代となっています。将来の社会を見据え,学生にICT を用いて学ぶ力も培わせて戴ければと思います。主体的に学ぶ力を育成する授業を! 17