ブックタイトル主体的に学ぶ力を育成する授業を!

ページ
13/20

このページは 主体的に学ぶ力を育成する授業を! の電子ブックに掲載されている13ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

主体的に学ぶ力を育成する授業を!

主体的な学習コミュニティづくりへの工夫○受講生間の自己紹介は11月初めに: 授業に慣れた頃に自己紹介してもらうとクラスの雰囲気が変わります。○「もみじ」でいつも「顔チェック」: 授業では受講生を名前で呼ぶように心がけています。○授業中間アンケート: すべての授業が終わった後で授業を評価してもらっても,改善による利益を本人たちに還元できません。授業改善アンケートは8回の授業を終えた頃にすると,受講生にとっても授業者にとっても利点があります。○授業参加の得点化: 授業への“出席” と“参加” は別です。授業への出席は単位取得の前提条件であって,成績判定の根拠ではありません。一方,参加には程度もありますが,評価の対象とすることができます。「クラスでの学びにどのように貢献したか」を基準にクラスメートと自分自身の授業参加を評価してもらっています。教室のみならずBb9 のディスカッションも重要な発言の場です。○教室を安全な場所にする: クラスで自分の考えを述べることに慣れていない受講生が発言するには勇気が必要です。どんな発言であっても人格を否定されるようなフィードバックがなければ,発言する勇気も出てきます。○他者からの刺激と自己の成長の自覚: アウトプット(書く・話す)には,教員やクラスメートからフィードバックが必ずあるような仕組みを作ります。批判的エッセイは教員のコメントと評価をつけて返却します。同じものを読み,同じ問いに答えるにもかかわらず,クラスメートの異なる意見や回答に触れ,自己を相対化できる機会を設けます。タームペーパーでは自己の成長を授業を受ける前と比較して述べることを求めます(第1回の授業において「教育哲学とは何か」等の問いに対する答えを書かせ提出させます。学期末が近づくとタームペーパーを返却します。15回の授業を終えた後,同じ問いにどのように答えるかを考えさせ,自己の成長の軌跡を振り返って考えさせます)。授業のモットー 授業中に私は受講生に次のようなモットーを話します。「授業は受講生がどのように理解しているかどうかを確認しながら進めるコミュニケーションであるべきだ。さらには,授業者と受講生がともに作っていくものだ。」「授業料だけでは大学教育は成立しない。税金が投入されてはじめて授業は成り立つ。だから,納税者に見られても恥ずかしくない授業態度で臨んでほしい。」「授業で恥をかかないで,どこで恥をかくつもりか。卒業してから恥をかかないために,今たくさん失敗をして恥をかいてほしい。授業料はその安全を買う保証料でもある。」「無断欠席は無断欠勤と同じ。協働することでより多くのことが学べた可能性をクラスメートから奪う。」「わざわざ決まった時間に決まった場所に集合させて強制的に授業をしているのだから,独学以上の効果が体感できるように授業をすべきである。」12