ブックタイトル主体的に学ぶ力を育成する授業を!

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概要

主体的に学ぶ力を育成する授業を!

 学生はひとつの授業だけを履修するのではなく,卒業するために,あるいは免許資格をとるために必要な科目群のひとつとして私たちの授業に出席します。自分の授業を履修する学生が,これまでどのような授業を受けてきたのか,またこの授業の他にどのような科目を履修しているのか,これまでの授業の出席や課題の提出状況はどのようになっているのか,といったことを知ることができれば,その学生に教えなければならない内容や能力の到達目標を適切なレベルに設定することができます。また,学生の学習状況を把握し,学生一人一人の授業の理解度を確認しながら,きめ細やかな指導を心掛けましょう。【ポイント】・中間試験の結果に愕然とした経験はありませんか。 質問が出ないのは理解しているのではなく,理解を諦めているのではありませんか。  学生の理解度を確認する方法に関して聞いたところ, 3割程度の教員は,ほぼ毎回小テストを実施している一方で,小テストを全く実施していない講義も少なからずあります。 学生の理解度の確認方法について次のような回答がありました。・ほぼ毎回講義内容に関してのアンケートをとる。・レポートを頻繁に実施し,添削して返却する。・講義と連動している演習の時間に学生のノートを見て回る。・講義ノートを配布する。・何度も同じ質問をする。・授業の最後に,次回の授業の講義内容に関する簡単な質問を行い,回答を学生に書かせる。 その回答の結果により,必要に応じて,次の授業における講義内容を修正する。【質問の例】次回の授業の内容 骨の構造および老化に伴う骨の変化を知る。質問事項(1)骨は何でできていると思いますか。(2)骨折をしても,骨がもとの形に戻るのは,どのような変化が起こっているからだと思いますか。(3) 老人の方で,腰が曲がったままで伸びない人がおられます。このような人の体の中では,どのような変化が起こっていると思いますか。・ 積み上げ式の授業では,数回前の授業で講義した内容を把握していることが,その後の授業での内容を理解するうえで必要となることがあります。そのような場合,予め小テストを行い,その結果に応じて,その授業の冒頭で数回前の授業内容の復習をした後,授業に入ることは効果的です。・ 次回の授業までに,その日の講義内容の要約を提出させます。学生の理解が不十分と思われる内容を把握し,該当学生にコメントを書いたり, 次回の授業で補足してはいかがでしょうか。 あなたは学生の理解を確認し,きめ細かな指導を行うためにどんな工夫をしていますか?3 学生の理解度を確認し,きめ細やかな指導を行うために10