ブックタイトル東日本大震災・福島原発災害と広島大学
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東日本大震災・福島原発災害と広島大学
14第2 章 ヒロシマからフクシマへ福島第一原子力発電所事故における医療活動緊急被ばく医療推進センター 副センター長 谷川攻一 私は広島大学被ばく医療チームの一員として発災後早期から福島県において活動を開始した。活動内容はその時期と必要とされた役割に応じて、①発災直後の急性期活動、② J ヴィレッジ診療体制整備、③避難住民の一時立ち入り、④福島第一原子力発電所内の救急診療所活動-に分けられる。① 発災直後の急性期活動 平成23年3月11日の事故発生後、緊急被ばく医療チームとして谷川、竹岡直子看護師、木元奈津子看護師の3名が3月12 日に千葉市の放射線医学総合研究所(放医研)へ向かった。翌13 日には細井義夫医師、放医研メンバーとともに、自衛隊ヘリコプターにて福島県対策本部に入った。福島県対策本部では、福島県、福島県立医科大学の関係者とともに現地での活動計画を立案した。 翌日の3月14 日早朝には南相馬市の相双保健事務所において20km 圏内に残された患者や介護施設入所者の避難に伴う放射線サーベイを行った。 また、福島県立医大においては被ばく患者の受け入れ体制整備の支援を行うとともに、3月16 日に原発内で発生した胸部外傷患者の救急搬送のため、自衛隊機で原発サイト内へ出動し、搬送先の福島県立医大にて除染活動等に従事した。 その後、福島県庁内に設置されたオフサイトセンターの医療班メンバーとして、被ばく患者の受け入れ医療機関調整、搬送フロー案の作成、一時立ち入りへの準備活動に従事した。