ブックタイトル東日本大震災・福島原発災害と広島大学

ページ
19/84

このページは 東日本大震災・福島原発災害と広島大学 の電子ブックに掲載されている19ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

東日本大震災・福島原発災害と広島大学

9Jヴィレッジと福島第一原発内に整備された救急医療室の支援、避難住民の汚染検査や健康管理、警戒区域内への避難住民の一時立ち入りの支援、及び福島県立医科大学での内部被ばく検査の支援等々である。 対策委員会には越智病院長をはじめ原医研、大学病院、及び医学部・大学院の関係教員のほか、西田良一運営支援部長、才野原照子看護部長、玖島利男診療支援部長らに加わってもらい、緊急被ばく医療支援活動を霞キャンパス全体で支援していただいた。この体制構築には浅原学長と越智病院長にリーダーシップを発揮していただいた。 委員会の業務は、派遣チームの準備や支援のほかに、大学病院や緊急被ばく医療協力協定病院への患者受け入れ体制の整備、多数の汚染患者が発生した場合の除染テントの設営、ホームページの設置、汚染検査の実施等に及んだ。毎日、住民やマスコミ、行政機関等からひっきりなしに問い合わせの連絡が入り、その対応にも忙殺された。西田部長、林茂雄さん、東久哉さんには事務の実務で大変助けられた。 これらの活動の中で私は、福島県知事より放射線健康リスク管理アドバイザーに任命され、県内外で放射線の健康リスクや放射線防護に関する講演を行い、健康管理や放射線知識の普及を図りながら、住民の過剰な健康不安を和らげ、風評被害を防止するために努力してきた。その延べ受講者数は合計20,375 人(平成24 年7月31 日現在)に上る。また、放射線専門家として福島県立医科大学副学長に任命され同大学が205 万人県民の健康を守るために実施している県民健康管理調査に従事すると共に、政府に放射線リスクや放射線防護に関する専門的な助言を行ってきた。 今後も、被爆地ヒロシマの研究者が担うべき役割として福島の復興を全力で支援していく所存である。住民への放射線の健康リスクや放射線防護の説明会